【海外小説 おすすめ5選】SF・ミステリー・ファンタジーを厳選!!今読んでも面白い名作!

ファンタジーとミステリーが好きな私が、自信を持っておすすめしたい海外小説を5冊ご紹介します。日本の文芸作品も素晴らしいですが、海外小説ならではの表現や言い回しには、また違った面白さがありますよね。
一度ハマると抜け出せない独特の魅力があるんです。
今回選んだ5冊以外にも、ぜひ読んでほしい作品はたくさんあります。
まずは、このリストを海外小説の世界へ足を踏み入れるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。もし「面白いかも!」と思える作品に出会えたら、きっと他の作品も楽しめるはずです。
【おすすめ 海外小説5選】
『イブリン嬢は七回殺される』

著者 スチュアート・タートン
訳者 三角和代
出版社 文藝春秋
総ページ数
単行本 421ページ
文庫本 592ページ
{読書に慣れた方におすすめ}
注目してほしいのが、この本の表紙です。
手触りがよく、美しい緑色の単行本は、見ているだけでも心惹かれます。
可愛らしいだけでなく、凝ったデザインは物語の世界への期待をさらに膨らませてくれますね。
あらすじ
森の中に建つ屋敷〈ブラックヒース館〉。そこにはハードカースル家に招かれた多くの客が滞在し、夜に行われる仮面舞踏会まで社交に興じていた。
そんな館に、わたしはすべての記憶を失ってたどりついた。自分が誰なのか、なぜここにいるのかもわからなかった。
だが、何者かによる脅しにショックを受け、意識を失ったわたしは、めざめると時間が同じ日の朝に巻き戻っており、自分の意識が別の人間に宿っていることに気づいた。
とまどうわたしに、禍々しい仮面をかぶった人物がささやく…。
<今夜、令嬢イヴリンが殺される。その謎を解かないかぎり、おまえはこの日を延々とくりかえすことになる。タイムループから逃れるには真犯人を見つけるしかない>
悪評ふんぷんの銀行家、麻薬密売人、一族と縁の深い医師、卑劣な女たらしとその母親、怪しい動きをするメイド、そして十六年前に起きた殺人事件・・・・・・
不穏な空気の漂う屋敷を泳ぎまわり、客や使用人の人格を転々としながら、わたしは謎を追う。だが、人格転移をくりかえしながら真犯人を追う人物が、わたしのほかにもいるという…。
英国調の正統派ミステリの舞台に、タイムループと人格転移というSF要素を組み込んで、強烈な謎とサスペンスで読者を離さぬ超絶SFミステリ。
まさかこんな大作がデビュー作だなんて凄すぎますよね。
見開きには〈ブラックヒース館〉の地図が書かれていて、実は表紙にも全く同じものが描かれています。
まだ読み始めてないのにテンションが上がったのをよく覚えています(笑)
この作品は1ページに上下2段で書かれている小説で読み応え抜群なんです!
見開きの地図を確認しながら主人公がどこで何を見たのか追っていきながら読むのがまたさらに楽しい!!
スチュアート・タートンさんの作品は和訳されているものが、あと2作品あるのでそちらもぜひ読んでみてください!
他2作品の感想なども読書記録の方で随時、掲載していきます!
『失われたものたちの国』

著者 ジョン・コナリー
訳者 田内志文
出版社 東京創元社
総ページ数
単行本 510ページ
{ファンタジー好きにおすすめ}
前作『失われたものたちの本』の続編です。
どちらも表紙絵が物語の世界観を美しく表現していて、ファンタジー好きの心をくすぐるデザインになっています!
あらすじ
邪悪な魔女や人間を襲う人狼。
クロスボウを構えたラプンツェル。
人間を憎む恐ろしい妖精。
「めでたしめでたし」なんて、無縁の世界。
ロンドンに暮らすセレスは、ひとりで8歳の娘を育てていたが、ある日、娘が交通事故で昏睡状態となってしまった。
医師の勧めで、セレスは田舎にあるケア施設に娘を移すことにする。
その施設の敷地には、『失われたものたちの本』という物語を書いた作家の古い屋敷があった。
娘の看病を続けるセレスが限界を迎えた日、彼女は何者かに呼び寄せられるようにして屋敷の屋根裏部屋に入り込み、さまざまな本が呼びかけてくる声を聴いた。
そこに突然現れた怪物に襲われ、屋敷から逃げ出すが、気がつくと知らない場所に迷い込んでいた。
そこは魔女や人狼、巨人たちが存在する、美しくも残酷な世界だった。
セレスは元の世界に戻れるのか?
前作『失われたものたちの本』から読み進めるのが断然おすすめです。
なぜなら、作中に前作の物語が登場するという、ファンにはたまらない熱い展開が待っているからです。そう、デイヴィッドの物語は続いていたんです!
今作の主人公は、セレスという女性。彼女の葛藤と冒険が描かれています。
性別の壁や母親としての役割、そして辛いことが続く負の連鎖。現実世界で多くの困難に直面してきたセレスが、異世界でさらに過酷な冒険に挑む姿は、ハラハラドキドキが止まりません。
前作でも物語の鍵を握っていた「作中作」は、もちろん今作にも登場します。
この仕掛けも、この作品を読む上での大きな楽しみの一つですね。
『華氏451度 新訳版』

著者 レイ・ブラットベリ
訳者 伊藤典夫
出版社 ハヤカワ文庫SF
総ページ数
文庫本 299ページ
{近未来を感じたい方におすすめ}
この作品は、本が禁制品となった未来が舞台です。読書とは何か、自分で考えることの大切さ、そして謙虚さとは何か。読みながら、様々なことを深く考えさせられました。
あらすじ
華氏451度一
紙は引火し、そして燃える。
451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士のひとりだった。
だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく…。
本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場!
この作品は、もしかしたら人物描写が少し浅く感じられて、最初はイメージが掴みにくいと感じる人もいるかもしれません。
漫画版もあるそうなので、そちらから入ってみるのも一つの手です。
実際に読んだ私自身も、読み終えた後は意外とあっさりした印象でした。
でも、一度自分の中でキャラクターや世界観のイメージが固まると、これが本当に面白いんです。個人的には、ふとした瞬間に作中のシーンがフラッシュバックするくらい、深く心に残りました。
「盛り上がりの緩急があまりない」と言われることもありますが、私の中では大いに盛り上がりました!
読み返すたびに新たな発見があって、物語の奥深さを感じさせてくれるんです。
みなさんもぜひ、自分だけの「盛り上がりポイント」を見つけてみてください。
私にとって、この本は単に面白いだけでなく、大切な教本のような一冊です。
『時計島に願いを』

著者 メグ・シェイファー
訳者 杉田七重
出版社 東京創元社
総ページ数
単行本 448ページ
{あの頃の夢を追いかける方におすすめ}
誰もが心の中に、子供の頃に大切にしていた思い出や気持ちを持っていると思います。
大人になって現実を知り、思い通りにいかない日々に疲れてしまった時、この本を読んで、忘れかけていた大切な気持ちを思い出してみてはいかがでしょうか。
あらすじ
ルーシーは大好きな作家ジャックからの招待状を手にく時計島>に渡った。そこには彼女を含め四人の男女が招待されていた。
ジャックの出す問題に答えて優勝した者が
<時計島>シリーズ最新作の版権を得られる。
ルーシーはゲームを勝ち抜くことができるのか、そして心からの願いを叶えることができるのか?
親愛なる読者のみなさんへ
新しい本を書きました。一『時計島に願いを』というタイトルです。
今回の本は世界に一冊しかありません。とても勇敢で、賢く、願いを叶える方法を知っている人に差し上げます。
遠い昔、最も勇敢だった読者のみなさん数名に、本日特別な招待状をお送りします。
招待状が送られるのは、次のなぞなぞの答えを知っている人たちです。
{カラスが書き物机に似ているの、なーんでだ?}
時計島から愛を込めて
マスターマインドより。
現代版『チャーリーとチョコレート工場」、本があなたを幸せにする、心あたたまる物語。
大好きな作家さんから招待状が届くなんて、まるで夢のような物語ですよね!
ただし、なぞなぞを解けたら、の話ですが…。それでも、平凡な日常で奮闘している主人公ルーシーにとって、その招待状は心から嬉しいものだったことがひしひしと伝わってきます。
作中に出てくるなぞなぞは、一緒に考えて解いていくのが楽しいポイント。
私自身はあまり得意ではないので苦戦しましたが、ひらめいたときは「そうそう、そうだよね!」と、思わず声が出てしまいました(笑)。
最近は涙もろくなったのか、読み進めるうちに最後は泣いてしまいました。
登場人物たちが一生懸命に生きている姿に感情移入して、作品の世界にどっぷり浸ることができました。
ぜひ、映像化してほしい一冊です。
『ターングラス 鏡映しの殺人』

著者 ガレス・ルービン
訳者 越前敏弥
出版社 早川書房
総ページ数
単行本 472ページ
{推理小説が好きな方におすすめ}
今までに読んだことのない種類の本でした。
こういう本は大好きです。2つで1つの物語。
あらすじ
1881年、エセックス沿岸のレイ島。
医師シメオンは、体調不良に悩む叔父オリヴァーが住む島唯一の建物ターングラス館を訪れ、オリヴァーから衝撃的なことを告げられる。彼の義理の妹で、とある事情から館に監禁されているフローレンスが、オリヴァー毒殺を画策しているというのだ。
なぜフローレンスは監禁されることになったのか、そしてオリヴァーが感じる殺意の正体とは、謎を解き明かす鍵は、1939年のカリフォルニア、デューム岬にあるガラスでできた屋敷に住む一家の物語が書かれた小説の中にあるというが…。
1939年、カリフォルニアのデューム岬。
州知事の息子で作家のオリヴァーがガラスでできた屋敷ターングラス館の敷地内にある執筆小屋で死体となって発見された。
警察の捜査によって自殺だと結論付けられたが、オリヴァーの友人ケンは疑問を抱く。死の間際のオリヴァーが書いた、1881年のエセックスを舞台にした小説に真相が隠されていると直感したケンは、捜査を始める。
その中で彼はオリヴァーの弟が25年前に誘拐され、殺されていたことを知り、エセックスのレイ島にあるもうひとつのターングラス館へと向かうが…。
この推理(謎)は反転する。
このあらすじ、すごく気になりませんか?
好奇心をかき立てられますよね。
〈エセックス篇〉と〈カリフォルニア篇〉があって、どちらから読んでも楽しめるのが面白いところです。
私はまず〈エセックス篇〉を読んで、謎から読み進めるのが楽しかったです。
読書好きならきっとハマるはずなので、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。
感想
海外小説、特にミステリーとファンタジーが大好きで、よく読んでいます。
複雑な謎解きと、読んでいるとまるでその世界に入り込んだような気持ちになる独創的な世界観がたまりません。
普段は単行本を中心に探すことが多いのですが、文庫や新書、ポケット判など、いろんな本をチェックするようにしています。
読みたい本はまだまだたくさんあって、時間がいくらあっても足りませんよね。
今回の海外小説のおすすめ5選は特におすすめの5冊を選びました。
実は、1冊ずつじっくり語り尽くしたい本もあるのです。そう言った本は、あらすじだけでなくネタバレも含んだ記事にする予定です。
すでに読んだことがある方には、「そうそう!わかる!」と共感しながら楽しんでもらえるような、そんな記事にしたいと思っていますので、ぜひ期待しててください!
読書は心の栄養。
読書は心の栄養だと言われています。本との出会いは一期一会。
その時の自分にぴったりの本と出会えるかどうかが、読みやすさや感じ方、考え方にも影響するんですよね。
もし、「読書は苦手だな」「本が全然読めない」と感じたことがあるなら、それはその本との出会いが少し早かっただけなのかもしれません。
きっと、あなたと出会うべきタイミングを待っている本がどこかに必ずあります。
焦らないで、出会いを楽しみましょう。